星に願いを♪ 命を守り、育てるチーズ『ココン(Cocon)』
2025年6月28日(土)
もうすぐ7月7日。七夕星まつりです。
織姫と彦星が年に一度だけ、鵲(かささぎ)の広げた羽に乗り、天の川を渡って会えるのです。二人の為に晴れてほしいですね。
七夕の短冊に願い事を書いて笹の葉に飾る風習は、奈良時代に中国から日本へ伝わった「乞巧奠(きっこうでん)」という行事に由来します。
星に願いを込める行事は、織姫と彦星の「再会の日」「願いが叶う日」として、令和の今日(こんにち)まで受け継がれています。
金沢の夜空も、この季節はとても美しく静かです。
卯辰山やキゴ山など、少し高台に登って星を見上げると、まるで空が私たちの願いを受け止めてくれるような気がします。
さて、みなさんはディズニー映画の主題歌「星に願いを(When You Wish Upon a Star)」が、どの物語で歌われているかご存じですか?
そう、『ピノキオ』です。
物語の冒頭で、コオロギのジミニー・クリケットが歌うんですよね。
歌詞には、「星に願いをかけるとき、君が誰かは関係ない。
心から願えば、きっと叶う。」というメッセージが込められています。
この言葉は、夢や希望を持つすべての人に向けられたものであり、願いは誰にでも平等に与えられる――そんな普遍的な価値観が、やさしく歌われています。
そして今日は、そんな「願い」にちなんだ、旬のチーズをご紹介します。
長野県東御市にあるアトリエ・ド・フロマージュが造るチーズ「ココン(Cocon)」です。
このチーズは、ソフトタイプで牛乳から作られています。
参考にしたのは、フランスのチーズ「サン・マルスラン」です。
小さくて丸い形で、1個はだいたい50gほど。
若いうちはきめ細かく爽やかな酸味があり、熟成が進むと生地がとろりとして、濃厚でどっしりとした味わいに変化します。ロゼワインとの相性も抜群です。
「ココン」という名前は、フランス語で「繭(まゆ)」を意味します。
繭は命を守り、育てる象徴ですよね。この名前には、チーズが育まれる過程そのものが、命の営みであるという思いが込められています。
見た目は小さくて可愛らしいけれど、味わいはしっかりしていて、「見た目にとらわれず、内面の豊かさを味わってほしい」――そんなメッセージが感じられます。
アトリエ・ド・フロマージュでは、浅間山麓の自然の中で、地元の牛乳を使い、職人さんが丁寧にチーズを作っています。
(引用:https://www.web-komachi.com/)
人の想い、自然の恵み、そして時間の流れを包み込んだ“繭”のような存在です。
毎月末には「旬のチーズと季節のしつらい」を学ぶレッスンを開催しています。
奇数月の土曜午後クラスも新設されましたので、2か月に1度、チーズと暮らしの美しさを学んでいただけます。
また、8月22日・23日には「かなざわ・まち博2025」の屋台大学を開催します。
22日は「和魂洋才の夕べ 加賀料理とハンガリーワイン」、23日は「和魂洋才のディジュネ フレンチと復興応援日本酒」がテーマです。
加賀藩家老・横山男爵邸跡地に建てられた料亭「石亭」や、ひがし茶屋街の町家フレンチ「東山ロベール・デュマ」で、北陸の旬の食材と世界の味とのマリアージュを楽しみながら、食の知識、伝統、歴史、を学ぶ、特別なひとときです。
すでに募集が始まっており、締め切りは7月1日です。
「かなざわまち博Webサイト」をぜひチェックしてみてくださいね。
※【サン マルスラン SAINT MARCELLIN】フランス中央部、オーヴェルヌ・ローヌ・アルプのイゼール地方のドーフィネ県発祥の、牛乳を使ったチーズです。 元々は、酪農家が家族で食べる用や地元の市場用に、山羊のミルクと牛乳を混ぜて作られていた小さなチーズでしたが、現在は牛乳のみで作られています。
【アーカイブ(MRO北陸放送ラジオ「(谷川恵一 そろそろ。(旧モリラジ!)」出演)】