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MRO北陸放送

立春の能登半島へ、エールを込めて『能登味噌チーズ』

2024年1月27日(土)

みなさま こんにちは
2024年 本年もどうぞよろしくお願いいたします。
 
 
このたびの能登半島地震により被災された皆さまに、心からお見舞いを申し上げます。
 
能登上布、輪島塗などの工芸、酒蔵、味噌・醤油蔵、そして和菓子や酪農業など、長きにわたり受け継がれてきたものづくり。
 
そして和倉温泉など歴史ある温泉地、ワイナリーや美しい観光地がある魅力的な能登半島。
 
一日も早い復興を願い、支援イベントやセミナー開催を通じ、応援させていただく所存です。
 
皆さまの安全を、心よりお祈り申し上げます。
 
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1月はあっという間でした。
 
まだまだ寒い日が続きますが、来る2月4日(日)は立春です。
 
「春が立つ=春の兆しが見え始める時期」という意味で、暦の上で春が始まります。
 
立春、立夏、立秋、立冬の前日を「季節を分ける=季節が移る節日(せつじつ)」であることから、「節分」とし、年に4回あります。
 
日本の国は農耕社会です。命が芽吹く春の始まりが、最も大切にされます。
 
よって、節分といえば春の節分を指すようになり、江戸時代後期には、春の節分が主流となりました。
 
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平安時代、節分の頃は邪鬼が現れやすいと考え、宮中では鬼を追い払う「追儺(ついな)」の行事がありました。
 
これが後に民間にも広がり、現在の節分の風習となりました。また、「節分違(せちぶんたがえ)」といって、その日は、方位の神さまが移動するため、外出の方角が悪い場合は、前夜によその方角に行って泊まり、そこから改めて目的の場所へ行くことで、縁起の悪い方角を避けました。
 
今では豆まきの日になっている春の節分ですが、平安時代には貴族大移動の日だったのかもしれません。
 
「方違(かたたがえ)」では、よその家に泊まるわけですから、予期せぬ出逢いも生まれます。
 
『源氏物語』を彩る華やかな恋愛遍歴の始まりの章、光源氏と空蝉との出会いも、方違(かたたがえ)が関わっています(源氏物語3帖「空蝉」)。
 
大河ドラマ第63作目は、平安中期、のちに世界最古の女性文学といわれる『源氏物語』を生み出した紫式部の人生の物語『光る君へ』ですね。
 
この『源氏物語』は光源氏の生涯と当時の社会を描いた長大な物語ですが、全54帖にわたり災害のエピソードは、主に4つしかでてきません。
 
具体的には
第10帖「賢木(さかき)」の巻、
第12帖「須磨(すわ)」の巻、
第28帖「野分(のわき)」の巻、
第46帖「椎本(しいがもと)」の巻
です。
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第12帖「須磨」の巻は、光源氏が朧月夜(おぼろづきよ)との密会がばれ、都を追われてたどりついた須磨での日々を描いています。
 
わびしい住まいで寂しい謹慎生活を送る光源氏でしたが、ある日、須磨一帯を暴風雨が襲います。
 
この暴風雨は何日も続き、高潮が発生し、波が御座所(ござしょ)近くまで打ち寄せ、光源氏は恐怖におののきます。
 
この「須磨」の巻には地震の記憶が隠されているという説があります。
 
光源氏の屋敷は須磨の山手にありましたが、その高台まで高波がやってきています。たくさんの人々が高波にさらわれたという描写もあります。
 
これは津波を示唆しているのではないかと考えられています。
 
また、このとき光源氏は須磨の海がいちめん光に満ちるのを目撃しています。
 
地震前には発光現象が起こるといわれています。
 
つまり、光源氏が目撃したこの不可思議な現象は、この地震発光なのではないかと考えられるのです。
 
歴史文献によると須磨では1596年に大地震があり、津波に襲われたことがわかっています。
 
はるか古代から、日本は自然災害に立ち向かってきているのですね。
 
 
 
 
今日ご紹介するチーズは『能登味噌チーズ』です。
 
武蔵が辻のエムザ地下一階にあるチーズ工房「ミモレット」さんのオリジナルチーズです。
 
スイスの「チーズの王様」と言われるエメンタールチーズを、奥能登珠洲市にある遠藤味噌店の手作り味噌に漬け込んでいます。
 
この味噌は、珠洲特産の「大浜大豆」と珠洲の「天然塩」を使った無添加の手作り田舎みそで、奥様がお一人で作られていらっしゃいました。
 
この遠藤味噌店も被災されています。
 
チーズ工房ミモレットさんが手元に残っていた遠藤味噌を使い、能登へのエールを込めてつくった貴重なチーズです。
 
遠藤味噌は香り豊かで旨味が強いため、香りのやさしいエメンタールチーズを漬け込むことで、風味豊かな味噌チーズに仕上がっています。
 
ご飯と共に召し上がっていただけますし、セイボリーなお茶請けにもなります。もちろんお酒もお勧めです。
 
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私たちがいまできることで、未来に向けて応援したいと思います。
 
 
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202412795136.jpeg 旬のチーズと季節のしつらいを学ぶレッスンの様子
 
 
 
2月からは「能登地方支援セミナー」を開催してまいります。
能登の食材をつかったチーズレシピや、北陸の食材、とくに乳製品関連の話題、能登ワインとのペアリングお話などを展開する予定です。
セミナー参加費は義援金とさせていただきます。
スケジュールは、追って、SNSやWEBサイトでご案内させていただきます。
 
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今年も、月末に旬のチーズと季節のしつらいを学ぶレッスンをしています。
美味しく、美しく、チーズをアレンジし、食を通じて北陸・金沢の暮らしのしつらい、テーブルコーディネートを実践しています。
 
お問い合わせはこちらより>>
 
 
 

【アーカイブ(MRO北陸放送ラジオ「(谷川恵一 そろそろ。(旧モリラジ!)」出演)】

 
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