芋・栗・南瓜、ホクホクした秋の味覚と共に『コンテ Comté』
2024年9月28日(土)
みなさま、こんにちは。
もうすぐ10月ですね。
高くなっていく空や、爽やかに吹き抜ける風に、ようやく秋の気配を感じています。
さて、秋といえば…「実りの秋」!
秋は食べ物がおいしい季節です。
みなさんのお気に入りの「秋の味覚」は何でしょうか。
あるアンケート調査によると、1位がさつまいも。2位が栗。3位さんま。4位梨。5位かぼちゃ。6位新米。7位ぶどう。8位柿。9位鮭。10位きのこ。でした。
小学生のころ、芋掘り遠足に行った思い出があります。
縦割り班活動と言って、6年生が1年生の手をつなぎ、5年生は3年生、
4年生は2年生と手をつないで、さつま芋畑へ収穫に向かいました。
はじめて芋堀りをした1年生の時。
帰り道は6年生のお姉さんに手をひいてもらい、ウトウト居眠りしながら歩いていました。
「この子眠りながら歩いているよ」と、だれかが声をあげました。
驚いて目が覚め、恥ずかしかったことを覚えています。
袋いっぱいに収穫したさつま芋。
誇らしげに持ち帰ると、祖母がふかし芋や煮物にしてくれました。
栗拾いにも行きました。
持ち帰ると、祖母があっという間に、栗ご飯にしてくれました。
大人になり、いざ栗ご飯を作ってみようとすると、渋皮を剥くのが大変なことがわかりました。
かといって瓶詰めや剥き栗を買ってきても、すぐ形が砕けてしまいます。
栗は鮮度が命!剥きたて・ゆでたての味は格別だということが身にしみました。
かぼちゃも同様。祖母はあっという間にかぼちゃの皮を剥いて、煮てくれました。
祖母は魔法使いのようでした。
祖母のつくってくれたホクホクしたさつま芋や、栗ご飯、味のしみたかぼちゃの煮物。その味が恋しいです。
さて、今日はナッツのような香りと栗のようなほくほくした美味しさで知られている、牛乳製のハードタイプチーズ「コンテ(Comte)」をご紹介します。
フランス3大「山のチーズ※1」の一つです。
フランス東部スイスに隣接するフランシュ・コンテ地方、厳しい冬を乗り越えるために長期保存を目的として作られる、重さ32~45kg(小学生の体重くらい)もある大型のチーズです。
自然豊かなこの地方の牧草を食べた乳牛から摂れるミルクはとてもまろやかで、それがチーズの風味に生かされ、素晴らしいアロマとなります。直径60cm程の巨大チーズ1個あたりに、なんと500Lものミルクを使用。まろやかなミルクがギュッと凝縮されているからこそ出せる芳醇な味わいが、高い支持を得ている理由のひとつ。
フランスではAOC(原産地呼称統制法)認定チーズの中で最も生産量が多く、広く親しまれているチーズです。
硬質で重量感があり、水分が少ないので旨味が詰まっています。
カットや食べ合わせによって、多様な味わいが楽しめます。
- おやつやおつまみとしてそのまま。
- スライスしてパンにのせて。
- サンドイッチの具材に。
- グラタン、スープ、フォンデュなど料理の材料として。みそ汁に入れても。
- ワインや日本酒のお供に。抹茶のお茶請けに。
- 黒コショウやパプリカなどのスパイスと共に。
- 味噌漬け、天ぷら、おにぎりの具材として。
- 羊羹や小豆餡、八つ橋などの和菓子と合わせて。どら焼きに挟み込むのも美味しい。
- 抹茶アイスに細かく刻んだコンテチーズをトッピング。
1958年にはAOP(原産地呼称保護)を取得しています。
※1:フランスのサヴァオ地方で作られるアボンダンスAbondance・ボーフォールBeaufort・コンテComteの3種類のハードチーズのこと。三大山のチーズA・B・Cと覚える。
季節のテーマにそって、チーズを様々な形にカット・アレンジをして、器に盛り付け、テーブルコーディネートと共に味わいながら楽しむレッスンを行っています。
また、2月11日(火・祝)に、フランスチーズシュヴァリエの米田シェフによる「チーズフィンガーフード教室」を開催予定です。
チーズ業界のパイオニア、本間るみ子先生がゲストとして金沢にいらっしゃいます。本間先生を迎え、「ぶどうの森 タパス エ バール」の美味しいワインとチーズを用いたフィンガーフードを楽しみながら、一緒に学びましょう。
ぜひ、スケジュール帳にメモしていただけると幸いです。
お申し込みは、後日チーズプロフェッショナル協会のWebサイトに掲載予定です。
次回も金沢の四季の移ろいと、旬のチーズの楽しみ方を、
この番組でご紹介してまいります。
【アーカイブ(MRO北陸放送ラジオ「(谷川恵一 そろそろ。(旧モリラジ!)」出演)】