自然の恵みに感謝をしていただく季節のチーズ『フェタFETA』
2023年11月25日(土)
みなさま こんにちは。
過日は、いしかわ百万石文化祭2023応援事業でもあった「季にあひたる 和のしつらい洋のしつらい」作品展にご来場をいただき、ありがとうございます。
あっという間に11月も後半となり、寒さが一段と増してまいりました。
さて、一昨日、11月23日は「勤労感謝の日」でした。
「勤労感謝の日」は、「私たちの生活を支える『勤労』と『生産』に、お互いに感謝をしあう日」として1948年(昭和23年)の「国民の祝日に関する法律」で制定された祝日です。
家族や友人と食卓を囲み「ありがとう」の言葉を交わした方もいらっしゃると思います。
この祝日法が制定される前は、「新嘗祭(にいなめさい)」の休日でした。
「新嘗祭」は、『古事記』にも記されている、とても古い歴史を持つお祭りです。
新嘗祭の「新(にい)」とは新穀(しんこく)を。「嘗(なめ)」とは奉る(たてまつる)ことを意味しています。
その年の新穀をお供えし、八百万の神々に一年の実りへの感謝とともに、国家国民の安泰をお祈りします。
「勤労感謝」の『感謝」の基(もとい)は、健康のうちに勤め上げ、実りを得られた喜びを神様に捧げる「感謝のこころ』なのですね。
「感謝」といえば、アメリカでは、「感謝祭(Thanksgiving Day)」を祝い、家族や親戚と集まり七面鳥を食べます。
イギリスからアメリカに渡ってきたpilgrim(ピルグリム)と呼ばれる人たちが、新しい土地での初めての収穫を神に感謝をしたことが起源です。
その食べ物の栽培方法を教えてくれた先住民であるネイティブアメリカンを招き一緒に祝いました。
このような起源があることから、家族で集まりお互い感謝しよう! といった気持ちで、楽しく食事をします。
収穫を祝う季節、かぼちゃやリンゴ、サトイモ、青梗菜、マツタケ、シイタケ、カボス、キウイ、柿、ブドウ、栗など、おいしい穀物がたくさん市場に並んでいますね。
そして、これから迎える12月13日は、「正月事始め」です。
万全のお正月を迎えるために、時間をかけて丁寧に、煤払いや門松・お節やお酒・そして鏡餅の準備をするしきたりがあります。
幼いころは、「正月事始め」とは気がつかず、家族の為に支度をする祖母の後を追いながら、お手伝いをしていました。走り回っていると、冬の寒さも吹っ飛びました。
そして、祖母の作るかぼちゃの煮物や、お芋の煮っころがし、ぶりの塩焼き、お豆の煮たものが楽しみでした。
さて、こんな忙しい時期には、チーズで栄養補給しましょう。
チーズは「自然の恵みへの感謝」と「人々の知恵」によってつくられてきました。
今日は、現存する世界最古のチーズと言われている『フェタ(Feta)』をご紹介します。
ギリシャやトルコでよく食べられているフレッシュチーズの一種です。
伝統的なフェタは「羊乳に最大30%までの山羊の乳を合わせる」というルールで作られています。
見た目は白色。不均一な小さな孔が沢山あり、外皮はなく、ほろほろとした木綿豆腐に似ています。
名前の由来はギリシャ語で「スライス」。スライスして樽に入れ、塩漬けにする製法です。
フェタの歴史は紀元前にまで遡ります。ギリシャでは神々への供え物としてフェタが神話に描かれるなど、古代からギリシャ人にとって生活に欠かせないものでした。
神様と食はいつの時代も結びついていますね。
春につくってフレッシュなまま食べ、残りは塩漬けにして保存します。
サラダのトッピングや様々な料理の味付けにも活用できます。
お正月のお節の一品に、フェタと干しブドウとナッツの盛り合わせや、オリーブとミニトマトであえたサラダなどはいかがでしょうか。
フェタは、ビタミンAやビタミンB2が豊富でカルシウムも多く含まれ、栄養面でもバッチリ。
またハリウッドセレブたちに人気で、脂肪燃焼を促進する脂肪酸が豊富でダイエット効果が抜群といわれています。
さて、毎月、月末に「旬のチーズと季節のしつらい」を学ぶレッスンを行っています。
美味しく、美しく、チーズをアレンジし、食を通じて、北陸・金沢の暮らしのしつらい、テーブルコーディネートを実践しています。
オンラインのチーズレッスンも開催しています。
旬のチーズを事前に宅配便でお届けします。
ご自宅にいながら、チーズの知識や扱い方、盛り付け方、お料理へのアレンジなどをお学びいただけます。
【アーカイブ(MRO北陸放送ラジオ「(谷川恵一 そろそろ。(旧モリラジ!)」出演)】