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お陰様の観月と、ハロウィンのチーズBOX

みなさま こんにちは。

あっという間に十一月に入りますね。

 

昨日2023年10月27日は、旧暦の9月13日にあたり、十三夜のお月見でした。

十三夜の月は、満月になる前ですから、すこし欠けた月です。

満ちてくる少し前の月を美しいと称える、日本人の豊かな感性を感じます。

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2021年第4回季にあひたる作品展より「月の夜(京うちわ 阿以波)」で十三夜のしつらい

 

 

観月の楽しみは、旧暦8月15日の十五夜(中秋の名月)と、旧暦9月13日の十三夜。

そして旧暦10月10日の十日夜(とおかんや)を含めて3回あります。

 

「十五夜」は中国から伝わり、平安貴族が観月の宴を催す風雅な楽しみとして始まりました。

やがて庶民に広がり、収穫への感謝が加わり、「十三夜」、「十日夜」にお月見をするようになりました。

 

月見だんご、すすき、芋などの収穫物をお供えし、感謝と祈りを捧げる行事を大事にしてきた日本人。

どちらか一方の観月しかしないことを「片見月」「片月見」と言い、中秋の名月を眺めたのと同じ場所で、再び月を眺めるようにしています。

 

今年2023年の十五夜は9月29日で、ちょうど満月にあたりましたね。

十三夜は昨日の10月27日。そして十日夜は来月の11月10日(金)です。

ちなみに、十五夜は、毎年満月とは限りません。次に十五夜が満月にあたるのは、2030年だそうです。

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2021年第4回季にあひたる作品展より 観月のしつらい

 

 

十五夜、十三夜、十日夜をみてみると、風情を楽しむだけではなく、収穫と密接な関わりがあることが判ります。

 

古来、月と太陽は陰と陽の象徴であり、月は「お陰(かげ)さま」の心に通じると考えられてきました。

収穫物は生きる糧ですから、支えてくださる物事や力添えに対し、お月見をしながら感謝をするのも道理といえるでしょう。

 

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「秋の野(京うちわ 阿以波)」で十五夜のしつらい

 

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収穫に感謝する行事は、西洋でも行われています。皆さんご存じのハロウィンもその一つ。

2000年以上も前の古代ケルト人の祭礼「サウィン(Samhain)」が起源といわれます。

 

サウィンは「夏の終わり」を意味し、秋の収穫を祝うとともに、悪霊を追い払う宗教的な行事として、古代ケルト人の暮らしに根づいていたお祭りです。

 

ケルトの暦では、10月31日は1年の終わりの日であり、現世と来世を分ける境界が弱まる時。そして、死者の魂が家族のもとへ戻ってくる日としても信じられていました。

ですから、死者の魂とともに悪霊も一緒にやってくると考えられ、その悪霊に人間だと気づかれないように、火を焚いたり仮面を着けたりして身を守りました。この風習が、ハロウィンの代表的な習慣である仮装の起源なのです。

 

アメリカに高校留学をしていた時のこと。

ハロウィンの日、先生も生徒も、スクールバスの運転手さんも、みんな朝から仮装をしていました。

「ハッピーハロゥイン」にちなみ、日本から持参した法被を羽織って登校しました。

 

「Trick or Treat(お菓子をくれないと、いたずらしちゃうぞ)」と言って、子供たちがキャンディやお菓子を貰うために近隣のお家を巡ったことを思い出し、今日はお菓子と共にチーズをご紹介します。

 

北海道のチーズ工房 アドナイが造る「ミモレット・アドナイ」に、ハロウィンをイメージしたチョコレートを添えています。国産ミモレット第1号として知られています。

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フランス産のミモレットより、ひとまわり小さな1.8kg。ボールのように丸い形をしたセミハードチーズですジャックオーランタンのような色鮮やかなオレンジ色が特徴です。

熟成の若いものは柔らかい食感ですが、熟成が進むにつれて身がしまり硬くなります。

ミモレットチーズに、ハロウィンのイメージを型取ったチョコレートを添えました。

優しい塩味とミルクキャラメル風味のチーズと、チョコレートのカカオ風味の相性をお楽しみください。

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秋は、熟成タイプのチーズが特にお勧めです。

 

毎月、月末に「旬のチーズと季節のしつらい」を学ぶレッスンを行っています。

美味しく、美しく、チーズをアレンジし、食を通じて、北陸・金沢の暮らしのしつらい、テーブルコーディネートを実践しています。

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生徒さまの作品「ハロウィンのチーズBOX」

 

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10月14日から開催中の「いしかわ百万石文化祭」の応援事業として、10月31日から11月12日まで石川国際交流サロンで「第6回 季にあひたる」作品展を開催します。今回のテーマは「創る」です。

 

CREATION, NOT CRITICIZM

 

新しいものを生み出すこと、創造性を重視し、批評や否定ではなく、自由な想像力と発想力で、アイデアの実現をすることに焦点を当てていきます。

大正末期に建てられた日本家屋に、和と洋のしつらいをし、皆さまをお迎えします。

ぜひお出かけください。

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11月13日には、チーズプロフェッショナル協会北陸幹事会主催のイベント

11.13 金沢 工芸とチーズ 第三弾!」を開催します。

アペリティフタイムに、武蔵が辻にオープンしたばかりの『鏑木商舗 武蔵店』にお集まりください。

入場参加料は会員は1500円。一般2000円。

乾杯用のアペリティフドリンクとアペタイザーチーズが付きます。

おかわりチーズや、おかわりドンリンク、クラフトビール、ジェラートは、500円チケットを購入して、気軽にお楽しみいただける企画です。黄昏時の17時半から19時半の間。入退室自由です。チーズについてのミニレクチャーも行います。是非、ご参加ください

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次回の放送でも、季節の移り変わりと、チーズの楽しみ方をこの番組でご紹介してまいります。
 
次回この時間にお耳にかかれますこと楽しみにしております。
 
 

【アーカイブ(MRO北陸放送ラジオ「モリラジ!」出演)】

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