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「夏越の祓」と生命力あふれる笹のチーズ

みなさま こんにちは。
 
梅雨の中休み。
雨は必要ですが、やはり「明日天気になぁれ」と、願ってしまいます。
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先週、紙を人の形に切った「人形代(ひとかたしろ)」に名前や年齢を書き、、体の調子の悪いところや気を付けるところを撫で、息を吐きかけ、神社にて納めました。
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6月末の「夏越の祓(なごしのはらえ)」の行事のひとつです。
大みそかの年越しの祓(はらえ)から半年経過した6月。
その間に積み重ねた罪(つみ)や穢れ(けがれ)を祓うため、人形代に託しお祓いをします。
同じように、茅(ちがや)で編んだ輪をくぐり、罪や穢れを祓い、病気や災いを免れる「茅の輪くぐり」があります。
 
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年越しでは年神(としがみ)さまが迎えられますが、夏越では水の神や祖先の霊が迎えられます。
これが7月のお盆につながっていきます。
 
お盆の七日前は「七日盆(なぬかぼん)」といって、
7月15日のお盆に向けて、お墓や仏壇の掃除(磨き盆)、盆提灯(ぼんちょうちん)などの準備に入る「盆入り」です。
 
幼いころ、祖父母の家の仏壇の大掃除をする日が楽しみでした。
普段は手が届かない、鶴や亀の形をした仏具の燭台(しょくだい)。
大人たちは、仏具を取り出し、分解し、丁寧に磨きます。
その傍(そば)でピカピカに磨かれていく仏具をじっとみていたことを思い出します。
「決して手伝ってはいけない」といわれていたのは、幼かったからでしょう。
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一方、子供たちにとって、七月七日は七夕(たなばた)のイメージが強いですね。
 
 
笹に、願い事を書いた色とりどりの短冊や飾りをつるし、星に祈り捧げました。
近所の商店街のアーケードに大きな笹の葉が用意され、七夕飾りが風に揺れて、キラキラ輝いていたのを思い出します。
 
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「七夕」は、奈良時代に中国から日本へ伝わり、古来の中国の神話と、元々日本にあった 棚機津女(たなばたつめ) の伝説が混じり合い、「七夕」という節句行事になりました。
日本では五色の短冊を、中国では五色の糸をつるし、技芸の上達を祈りました。
陰陽五行説によればこの5つの色にも意味があり、青(緑)は木、赤は火、黄は土、白は金、黒(紫)は水を表しています。 
日本では、好まれない黒の代わりに高貴な色とされる紫が使われます。
また、昔は緑を「あお」と呼んでいたことから緑へ変化しました。
 
七月七日の夜にだけ逢うことが許された「織姫と彦星」の神話も中国より伝えられたと言われています。
 
織姫と彦星のお話はご存じですね。
天空で一番偉い神様「天帝(てんてい)」には、「織女(しょくじょ)」(=織姫)という娘がいました。
織女は神様たちの着物の布を織る仕事をしており、天の川のほとりで毎日熱心に機(はた)を織っていました。遊びもせず、恋人もいない織女をかわいそうに思った天帝は、天の川の対岸で牛を飼っているまじめな青年「牽牛(けんぎゅう)」(=彦星)を織女に引き合わせ、やがて二人は結ばれ結婚しました。
 
結婚してからというもの、二人は毎日遊んで暮らしていました。
織女が機を織らなくなってしまったので、神様たちの着物は擦り切れぼろぼろになり、牽牛が牛の世話をしなくなったので、牛はやせ細り、病気になってしまいました。
 
これに怒った天帝は、二人を天の川の両岸に引き離しました。二人は悲しみのあまり毎日泣き暮らし、仕事になりませんでした。
それをかわいそうに思った天帝は、二人が毎日まじめに働くならば、年に一度、七月七日の夜に会わせてやると約束をしました。
そして七月七日の七夕の夜、織姫と彦星は天の川を渡り、待ちに待った「再会」という願いをかなえます。
 
もし七月七日の七夕の夜に雨が降ると、天の川の水かさが増してしまい、二人は川を渡れなくなってしまいます。
そんな時は、どこからか無数の鵲(かささぎ)がやってきて、天の川に自分の体で橋をかけてくれます。
鵲は愛の掛け橋となる縁起の良い鳥として親しまれています。
 
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人々は「織姫と彦星」のように「願い事がかないますように」と、短冊に色々な願い事を書き、笹や竹の葉に飾るようになりました。
 
 
冬でも緑を保ち、まっすぐに育つ生命力にあふれた笹や竹には、昔から不思議な力があると言われてきました。神聖な植物ゆえに、そこに神を宿すことができるとも言われています。祭りの後、笹や竹と一緒に川や海に飾りごと流す風習には、笹や竹に穢れを持って行ってもらうという意味もあるそうです。
 
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今日は笹の葉に包んだカマンベールタイプのチーズをお持ちしました。202362482333.png
北海道十勝の新得町の気候・風土・水脈を考慮し、美味しいチーズをつくる為、研鑽を重ねている共働学舎。
北海道に自生する熊笹入りの塩を使ってつくられる「笹雪」は強いくせがなくチーズに慣れていない方にも
召し上がりやすい白カビチーズです。
 
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毎月、月末に「旬のチーズと季節のしつらい」を学ぶレッスンを行っています。
美味しく、美しく、チーズをアレンジし、食を通じて、北陸・金沢の暮らしのしつらい、テーブルコーディネートを実践しています。
2か月に一度、オンラインレッスンも開催しています。
自宅にいながら、インターネットを利用して、チーズとおもてなし力をアップしていただけます。
チーズの盛り付け方や、おもてなしの工夫をお伝えしています。
申込・詳細はこちら>>
 
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8月20日(日)には、夏にお勧めのチーズを楽しむイベント「夏に活き活きフレッシュチーズ」を開催します。
会場は、間明町(まぎらまち)の金沢チーズプラッターです。
100年以上の歴史を持つ『柚餅子総本家中浦屋(ゆべしそうほんけなかうらや)』が長年培った(つちかった)菓子作りの技を活かした 濃厚フレッシュチーズのお店です。
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詳細・申し込みは、NPO法人チーズプロフェッショナル協会のWEBサイトをご覧ください。
 
 
 
そして夏といえば今年も「かなざわ まち博 2023」が開催されます。
 
7月29日の夕刻は、100年の歴史が息づく麗しい邸宅と国の登録有形文化財に指定されている「辻家庭園」にて、「和魂洋才の夕べ 加賀料理とワイン」を開催します。広大な庭園の緑を愛でながら、加賀料理と講師厳選のワインを楽しみます。ワインの知識、嗜み方、選び方、保存方法、味わいの違いについて学びます。
 
8月19日のお昼は、北陸の食材を使ったフランス料理に、旬の日本酒を合わせて楽しむ「和魂洋才のディジュネ フレンチと日本酒」を開催します。ひがし茶屋街人気の町家フレンチで、日本酒の知識、嗜み方、選び方、保存方法、味わいの違いを学びます。
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北國新聞にて募集がありますので、ぜひ、ご応募くださいませ。
 
 
 

【アーカイブ(MRO北陸放送ラジオ「モリラジ!」出演)】

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