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冬のご馳走とろ~りチーズ!「スプーン1杯の幸せ」

みなさま こんにちは。

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明日の夜はクリスマス・イヴですね。

「クリスマスの前日」と思われているクリスマス・イヴ(Christmas Eve)。

Eveは夕方や晩を意味する『evening』の古語『even』が語形変化したものです。

つまりChristmas Eveを直訳すると「クリスマスの夜」となるわけですね。

では、なぜクリスマス当日の25日ではなく、24日の日没後からが「クリスマス・イヴ」なのでしょうか。

それは、キリスト教の母体となったユダヤ教の暦にあります。

ユダヤ暦では、朝ではなく日没を境に日が変わります。現代の「12月24日の夜」は、ユダヤ教の暦で言うと「12月25日の始まり」になるのです。

つまり、12月24日の日没後からすでにクリスマスは始まっていると考えることができます。

クリスマス・イヴは「クリスマスの前日の夜」ではなく「クリスマス当日の夜」という意味になるわけですね。

キリスト教徒にとって、クリスマスは「神の御子がお生まれになったことを祝う神聖な日」です。

基本的には家族と一緒に教会へ行き、礼拝に参加して慎ましく過ごします。

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アメリカNew York州の北端の田舎に留学していた時のことです。

12月に入ると、クリスマス前の日曜日に、ホストファミリーと共に、大きなショッピングモールへでかけました。

お父さんはお母さんのプレゼントを。お母さんはお父さんのプレゼントを。

子供たちはそれぞれのほしいものを、決められた予算内に収まるよう、ショッピングモールを駆け巡りながらお買い物をします。

その間、両親は事前にリサーチしている、子供たちに伝えている予算では買えない、ちょっと特別で学業にも役立つプレゼントを選んでいました。

クリスマスショッピングを終えて、お家に帰ると、子供たちは早速、大きな大きなツリーの下に、プレゼントを並べまます。

このツリーはお家の裏山で、ホストファザー自ら切った、もみの木です。

吹き抜けのリビングに置くと、天井まで届く大きさです。

もみの木を運ぶ際にこぼれた、小さなもみの木の幹は、子供たちの部屋にクリスマスツリーとして飾られます。

家の中はもみの木の香りで神聖な気持になりました。

クリスマスの朝、暖炉の前にかけられていた大きな靴下には、両親から子供たちへのプレゼントが入っていました。

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素敵なラッピングペーパーは、あっという間にびりびりびりーと子供たちに開けられ、うれしい叫び声が家中に広がりました。お昼過ぎには、親戚が集まり、大勢で七面鳥やご馳走を囲んで、ビッグディナーをしました。

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賑やかで、華やかな、クリスマスを、思い出します。

そのままクリスマスは1月6日まで続くのですが、大晦日やお正月のお節料理などは無いので、ちょっぴり物足りない新年を迎えたことを覚えています。

でも、もみの木の香りが、新年の松飾りを思い出させてくれました。

日本ではお正月に家族や親せきが集まり、初詣やお節料理を楽しみますね。

お正月の思い出としては、金沢ではおなじみ「旗源平合戦」です。

源氏と平家の二手に分かれて,2つのさいころを振り,出た目によって相手の旗をとるというものです。 そして最後に相手の最高位のまといをとった方が勝ちという遊びです。

さいころの目によって、「にゃぁにゃ2本」「さぶろく1本」「ごさまのかんかんと」「うめがいちぃ!」と呪文のような掛け声をあげて笑顔はじけたことが懐かしいです。

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クリスマスから年末年始にかけて、この季節にぴったりの、チーズをご紹介します。

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冷え込みが強くなる季節に出回るフロマージュ「Mont d'Or」です。

Montは山。オールは黄金。「黄金の山」の意味を持ち、縁起の良いチーズです。

その故郷は、スイスとフランスの国境にそびえ立つジュラ山脈の標高1463mのモンドール (Mont d’Or)山一帯の農村です。

円形の木箱に入っていて、表皮は黄から明るい茶色。やわらかくて濃厚なミルク感に加えナッツようなコクとウッディなフレーバーが特徴のウォッシュタイプチーズです。

製造期間が8月15日から翌年の3月15日(販売は9月10日から翌年の5月10日まで)定められており、市場に出まわる期間が4ヶ月ほどと短く、いまが旬のフロマージュです。

ルイ15世(Louis XV、1710年2月15日 - 1774年5月10日)も召し上がったというお話もあります。

昨日、3kg以上(赤ちゃんの体重くらい)もあるモンドールを、10数名で楽しみました。

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そのままのチーズを召し上がっていただいた後、熱であぶり、焼きモンドールにしました。

スプーン1杯のとろとろのチーズを、バゲットや温野菜にかけます。心も体もほかほかになりました。

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毎月、月末に「旬のチーズと季節のしつらい」を学ぶレッスンを行っています。

美味しく、美しく、チーズをカットして、すてきな一皿にアレンジします。

おもてなしにも役に立つ、食材のカットやアレンジ方法が身に付きます。

食を通じて、北陸・金沢の暮らしのしつらい、テーブルコーディネートを実践していますので、日々の食卓に、季節の彩りを添えたひとときを感じる機会になります。

実はオンラインでもレッスンをしています。テーマに合わせたチーズをあらかじめお送りさていただきます。オンラインではモニター越しに、その時のチーズの説明、様々なタイプに適したチーズカットの方法、盛り付け方やアレンジメントを、ご覧にいただきます。ご一緒にカットされてもよろしいですし、後日、ご自身でつくられた作品を撮影して送っていただければ、アドバイスさせていただきます。

チーズのかしこい買い方や、扱い方、保存方法についてもお伝えしています。

年末年始、ご家族やご親戚の皆さま、お友達と集う機会が多いかと思います。

お家でおもてなしする際の、お役に立てるでしょう。

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ちょっと早いのですが、来年2024年のお知らせもさせてください。

2月23日(金・祝)、ANAホリデイ・イン金沢スカイホテルにて金沢市工芸展レセプションが開催されます。工芸品を使用した食空間のコーディネートを提案する作品が表彰されます。審査員として参加します。

4月14日(日)、ITビジネスプラザ武蔵で、チーズと紅茶とのペアリングを楽しみながら、コミュニケーションツールとしてのアフタヌーン・ティーを学ぶセミナーを開催します。詳しくはチーズプロフェッショナル協会WEBサイトをご覧ください。

また、5月14日(火)から2週間、石川国際交流サロンで、「第7回 季にあひたる 和のしつらい洋のしつらい」作品展を行います。

 

どうぞ素敵なクリスマスと、佳き年末年始をお過ごしくださいませ。

 

 

【アーカイブ(MRO北陸放送ラジオ「モリラジ!」出演)】

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